BridgeOfStardust

とあるゴールを切り撮った

 放物線状のうつくしい軌道を描いたボールが、左サイドから右サイドへと猛スピードで移動していく。ぐんぐんと飛距離の伸びるボールに追いつこうと、右サイドを独走するパンサー。駆け出した瞬間は並んでいた相手ディフェンダーを置き去りにして、トップスピードでボールの落下点に走り込んだ。
 その瞬間、ぞわりと全身に鳥肌が立って目を見開く。ゴールの匂いが湧き立つ。
 ポン、と軽やかな音を立てて完璧にボールの衝撃を吸収したパンサーは、失速することなくボールを前線にトラップする。ドリブルするのに邪魔にならない絶妙な位置に転がったその一瞬に光ったテクニック。呼吸と変わらないくらい自然と披露されたそのハイスキルに、スタジアム全体からどよめきが地響きとなる。
 エンドライン際際までディフェンダーを引き付けたパンサーは、勢いを殺すことなく脚を振り抜く。ジャストミートした強烈な音をあげて、再びボールは宙を駆ける。懐を深く抉ったボールの軌道はドンピシャ。中央を遅れて走ってきた無気力ボーイの足元でワントラップ。ぴたりと足元に吸い付いたボールをちょこんと蹴って、ディフェンダーの飛び込むタイミングをずらし、ヒールでさらにサイドにボールは送られた。そこにボールを来ることを知っていたように構えていた代表の新星がダイレクトにボールを叩きつける。狭っこいディフェンダーとの隙間を掻い潜ったことでキーパーは動けず、ネットを大きく揺らす。
 スタンド全体が湧き上がり、強烈な歓声が湧き上がりゴール裏の青の波がうねりを成す。
 反射的に立ち上がって飛び跳ねた身体は、心臓がバクバクと興奮を訴える。サポーターを煽るように吠える新星に飛びかかるメンバーを見守りながら、心臓を鎮める。

サッカー大好き人間なので、衝動的にサッカーシーンが書きたくなった、などと供述しており…